2022年 宝塚歌劇 星組バウホール公演「ザ・ジェントル・ライアー」
瀬央ゆりあさん主演のミュージカル・コメディです。
話の元となった原作は、オスカー・ワイルドの「理想の夫」というお話。
原作「理想の夫」をベースに、宝塚版として上演されます。
星組バウホール公演「ザ・ジェントル・ライアー」についてまとめました。
目次
星組「ザ・ジェントル・ライアー」あらすじとキャスト
星組公演「ザ・ジェントル・ライアー」の原作「理想の夫」の主人公はロバート・チルターンですが、宝塚版はロバートの親友のアーサーが主人公となります。
「理想の夫婦」と周りには見えている二人ですが、誰にも隠しておきたい過去がひとつはあるもの。。。信じていた夫の秘密を知った妻は夫を許せるのか?!
原作の内容はこんな感じです。
宝塚版では「理想の夫婦」である夫 ロバートと妻 ガードルートが中心の話ではなく、ロバートの親友であるアーサーを主人公にしてお話を進めていく内容になっています。
アーサーの親友ロバートの苦境を助けること、そしてアーサーと関わる3人の女性との人間模様も描かれます。
星組公演 観劇レポート
星組【ザ・ジェントル・ライアー】感想と観劇レポ!瀬央ゆりあの相手役は誰?
【ザ・ジェントル・ライアー】主要キャスト
アーサー【ゴーリング卿】:瀬央ゆりあ
ロバート・チルターン:綺城ひか理
ローラ【チーヴリー婦人】:紫りら ※
ガードルート・チルターン:小桜ほのか
メイベル・チルターン:詩ちづる
※チーヴリー婦人役の音波みのりさん休演のため代役で紫りらさんが演じます。
「ザ・ジェントル・ライアー」あらすじ※宝塚歌劇HPより抜粋
出典:公式ホームページより
舞台は19世紀のイギリス・ロンドン。
遊び人の子爵アーサー・ゴーリング(瀬央ゆりあ)は、友人のロバート・チルターン(綺城ひか理)の家の夜会に招かれていました。
その夜会では、ロバートの妻ガードルート(小桜ほのか)、ロバートの妹のメイベル(詩ちづる)、ウィーン社交界の華として有名なローラ・チーヴリー(紫りら)が出席しています。
〈アーサーと関わりのある3人の女性〉
- ガードルートは、かつて密かに惹かれ合っていたことがあった女性。
- ロバートの妹メイベルは、会えばケンカばかりの勝ち気な女性。
- ローラとしては、かつて婚約をしていた仲。
親友のロバートはイギリスの政界一高潔な紳士と言われる立場、その妻ガードルートは教育への関心を発信しているという「理想の夫婦」
そのロバートは夜会に突然現れたかつての仕事仲間でもあったローラに会ってから様子がおかしくなります。
ロバートは悩み抜いた末に、ついには親友であるアーサーへ相談を持ちかけます。
その内容は、昔、ロバートがある議員の補佐をしていたときに頼まれてやってしまった不正のこと。
ローラはその不正の証拠を持っている、とロバートを脅していました。
ローラの要求は、この度建設が始まる「橋」の建設を自分が投資している企業になるように便宜をはかれというもの。
この不正の事実が明るみになれば、ロバートのイメージや政界での地位、そして自分を信じてくれている妻ガードルートの気持ちが離れていくのではないかと不安でたまらない、というもの。
そんな親友のためにアーサーは人肌脱ぐことに。
ガードルートは夫 ロバートの不正を許せるのか、そしてアーサーの恋の行方は?
星組「ザ・ジェントル・ライアー」の原作「理想の夫」はどんな話?
「ザ・ジェントル・ライアー」は、作家オスカー・ワイルドが書いた「理想の夫」がベースとなったお話。
「理想の夫」の原作の内容を簡単にまとめてみました。
舞台はイギリス・ロンドン。
イギリスの政治家ロバート・チルターンとその妻ガードルートは、国の模範となるような理想の夫婦として世間からの好感度も上々なふたり。
ロバートは将来イギリス首相になるべき人と言われ、ガードルートは女性の権利などを提唱するなどの活躍をしていました。
ある夜、チルターン夫婦の家でパーティを開いたときのこと。
来客の中には、親友アーサー・ゴーリングやロバートの妹のメイベルがいましたがひとりだけ招かれざる客ローラ・チェブリーが姿を現しました。
ウィーンでは時の人、上流階級にも顔がきくローラ・チェブリー婦人がロバートに声をかけます。
チルターン夫婦も知る顔でしたが、妻のガードルートはローラの不誠実な性格を嫌っていました。
ローラはロバートとふたりきりになると、ロバートの人生を揺るがすような不正を行った過去について暴露されたくなければ自分の要求をイギリス議会に通せと脅してきました。
ローラは不正の証拠である手紙ももっており、ロバートは動揺し結局はローラの言うことを聞くことにします。
パーティが終わり、ロバートの落ち着かない様子にガードルートは「ローラと何を話したのか」と問い詰めました。
過去の不正は言わないものの、ローラの要求である「運河計画」について反対から賛成へと意見を変えたことを告げます。
ローラによって変わった意見に納得ができないガードルートは、ローラ・チェブリー宛に「運河計画を反対する」という手紙を夫ロバートに書かせます。
ロバートの妹メイベルは、パーティ後に拾ったダイヤモンドのブローチをアーサーに見せます。
見覚えがあるブローチにピンときたアーサーはメイベルからそれを預かることに。
パーティの翌日、ロバートは悩みに悩んだ末に親友アーサーにこれからどうすればいいのか相談に乗ってもらうことにします。
ロバートの過去の不正とは、若い頃に官僚の秘書として働いていたときにインサイダー取引をして報酬を受け取ってしまったということでした。
このインサイダー取引の依頼主の当時の愛人だったのがローラでした。
ロバートは世間のイメージや今の地位よりも、妻のガードルートが自分に失望して離れていかないかということを一番恐れていました。
ロバートの立派な姿を知っているアーサーは、立派なロバートを知っている分不思議な気持ちでした。
そしてこの事件に心まで病みそうなロバートの相談に乗ることにします。
すれ違いの連続で、ローラ・チェブリーの悪巧みにハマりそうになりますがアーサーの機転によってロバートの不正の証拠である手紙を取り返すことができました。
証拠を取り返すきっかけとなったのは、メイベルから預かった落とし物のダイヤモンドのブローチ。
ローラが落としたものでしたが、アーサーはローラの手首にブレスレットとして着けてあげました。
ブローチだと思っていたのにブレスレットになったことに驚くローラ、自分のもののはずなのに仕組みがわからないなんて、、、、
ローラは仕組みがわからないので、手首からブレスレットを外すことができません。
アーサーはこのアクセサリーはローラが盗んだものだということに気づいていました。
手首にはめられて外れないブレスレット、これを盗んだものということをバラすとアーサーはローラを脅します。
ローラは観念してロバートの不正の証拠の手紙をアーサーに手渡しました。
ただでは起きないローラ、ロバートに復讐しようとガードルートがアーサーに宛てた「相談に乗ってほしい」という手紙をロバートに届けさせます。
ガードルートとアーサーが恋仲と勘違いされるような内容でしたが、ロバートが読んだ手紙には差出人もなければ宛名もなし。
ロバートは自分にガードルートが宛てた手紙だと勘違いしてしまいます。
ロバートはガードルートに会いに行き、アーサーが取り返した「不正の証拠」の手紙を燃やしてしまいます。
運河計画の反対の意志を貫いたロバートでしたが、不正の事実を思いこの度の首相が入閣をさせたいという申し出を断りました。
その答えにガードルートも賛成します。
ガードルートはまだ夫のことを不審に思っていましたが、アーサーの説得で考え直します。
「夫の罪を許すのが妻の役目」というアーサー。
自分の理想を夫に押し付けていた考えを改め、ロバートとガードルートは今まで以上の絆で結ばれることとなりました。
ローラの計画は失敗に終わりウィーンに帰っていきました。
そんなアーサーは、ロバートの妹メイベルにプロポーズし結婚することになります。
まとめ
星組「ザ・ジェントル・ライアー」の原作あらすじ・キャストや原作「理想の夫」についてまとめました。
男女の関係や夫婦のあり方をイギリス紳士のウィットに飛んだ知恵で乗り切るお話、というコメディでありながらテーマは深いなと感じました。
「理想の夫」って人によって定義が違うものかなと思いますが、お互いの欠点も認め合うことが夫婦の絆を深めることになり「夫婦円満」の秘訣ということなんでしょうね。
「女性は男性の罪を許すことが役目」という下り、個人的にはあまり納得できないところです、、、その逆もありなの?
そしてガードルートのように「夫はこうあるべき」と決めつけてしまって苦しい思いをしている旦那さん、結構いるんでしょうか^^;
頭の切れるスマートなアーサーを演じる瀬央ゆりあさんの振る舞いなど楽しみにしています^^