宝塚大劇場月組公演「カンパニー -努力(レッスン)、情熱(パッション)、そして仲間たち(カンパニー)」を観てきました!
珠城りょうさんの誠実なサラリーマン姿がステキでした!愛希れいかさんのバレエシーンもあって見どころ満載!
次々とストーリーが展開してあっという間にエンディングという面白さでした!
原作があるものを舞台化ということで、原作との違いもまとめてみました!
目次
月組「カンパニー」の見どころと感想!
主人公は、妻に先立たれて2年の平凡なサラリーマン 青柳誠二。柔道、空手、書道と合わせて10段という絵に描いたような真面目で誠実な性格。
真面目なサラリーマン青柳を月組トップ珠城りょうさんが見事に演じていました!
本社からバレエ団のプロデューサーという不本意な出向でも、与えられた仕事を一心にこなす青柳さんに胸キュンです!
話のところどころで、奥さんがいないんだ、、、という寂しさが漂うところもいい!!
イケメンだということで「女子はいつもより化粧に気合入ってます!」というバレエの先生の言葉も頷けます(笑)
「カンパニー」の見どころは、珠城りょうさんの踊れないサラリーマン姿(笑)
バレエを知るためにと慣れないバーレッスンをしたり、美弥るりかさん演じる世界的プリンシパル高野悠(たかの はるか)に無理やり踊らされているときの体の硬そうなことといったら!そこが可愛いんです!
そしてもう一つの見どころは、バレエ公演を成功させるためにやったフラッシュモブのシーン。
あんなに踊れなかった青柳さんが、最後はセンターで踊ってるって!!
青柳さんは空手の演舞も披露したんですが、出番のタイミングを隣でさりげなく愛希れいかさん演じる高崎美波が出していて、それが可愛いんです。
美人トレーナーの瀬川由衣(海乃美月)のジャージにも注目!
衣装かと思ったんですが、「Kappa」というメーカーのものでしたよ。
双眼鏡でガン見して確認しました(笑)
おまけの見どころは、物語の冒頭で「走るアイドル」として登場したマイマイちゃん。ピン芸人のご主人と時々舞台上に登場しているんです。
フラッシュモブのシーンでは、舞台左端で、カメラの前でピースサイン(笑)マイマイのお腹が大きくなっているのもわかります。
そしてエンディングの会社のダンスパーティーの場面では、赤ちゃんを抱っこして夫婦で登場!無事に生まれたんですね、良かった(笑)
この時の新商品は、赤ちゃんの粉ミルクの新発売も兼ねていたのが、舞台の奥にある旗でわかります。
イメージキャラクターにマイマイが選ばれたのかな、そうだといいな^^
最後まで、話が盛り上がっては問題にぶち当たる、それを解決してまた問題にぶち当たる!の繰り返し!
会社の社長さんの理解ある言動に「嘘だー」と疑いたくなってしまったんですが、社員の意見を聞いてくれる良い会社なんだなと思い直しました。
突破して突き破る!ブレイクスルー精神でエンディングまで駆け抜けた青柳さんに拍手!
会社のテーマソングを歌うバーバリアンのあの歌が観劇後は、しばらく頭から離れなかったです。
ブレイクスルー!全ての壁を
ブレイクスルー!ぶち破るんだ♪
って頭の中でずっとエンドレス状態でした(笑)
「カンパニー」原作と違うところは?
原作は、伊吹有喜さんの「カンパニー」という小説。
主人公の設定以外は、ストーリーの運びなど舞台とほとんど同じです。
原作者の伊吹有喜さんは、自分の作品の舞台化をとても喜んでくれたというのも嬉しく感じたことでした。
10代のころ、テレビで宝塚歌劇の舞台中継番組「OH!タカラヅカ」を観ていたことを思い出したのだそう。30年後に自分の作品が舞台化するとは想像もしなかったという伊吹有喜さんのお話も感慨深いですね。
この原作、とっても評判がいいんです!口コミを調べても高評価!なので、私も読んでみました。
舞台版にはない新たな発見もあって本当に面白かったです!!
宝塚版を観てから読んでみると、さらに登場人物たちの細かな心情が分かってくるのでおすすめです^^
まず、主人公の名前と年齢が違います!
原作では、妻から離婚を言い渡され、会社からはリストラ組の部署へ転属となった総務課 青柳誠一。年齢は40代。
宝塚版では「青柳誠二」でしたね。
年齢については宝塚の舞台にするために、主人公の年齢を若くしたんですね^^;
バツイチ、ではなくて妻に先立たてたシングル男性というのも哀愁が出るので宝塚版としてナイスです(笑)
愛希れいかさんが演じたヒロイン高崎美波との出会いのシーンは、原作ではバレエ団で対面するというもの。
宝塚版のスリを捕まえてくれたという流れではなかったです。コンビニでバイトしている、という設定は同じでした。
美波は敷島バレエ団では抜群にバレエがうまくて、世界的プリンシパルの高野悠よりも国内では成績が良かったという設定でした。海外に出た途端にダメになってしまったというエピソードがありました。
美弥るりかさん演じる高野悠については、原作と宝塚版とほぼ同じ。
年齢は30代ということを原作を読んで知りました!
海乃美月さん演じる瀬川由依は、原作のほうがもっと真面目で一直線な性格に感じました。
原作では、悠がウィーンに帰国するシーンでは、瀬川由依が一人で追いかけていました。
宝塚版では、青柳さんと二人で追いかけていましたよね。
悠の体をケアするという仕事について、詳しく書いてあったのでトレーナーという仕事の大変さを感じましたよ。
ユイユイはすごい!
月城かなとさん演じるバーバリアンの水上那由多は、バーバリアンの2軍ポジションのこれから売り出す新人メンバーという設定でした。
宝塚版と性格は似ている気がしましたが原作のほうがより人間味のある人物でした。紗良を怪我させてしまった後に、精神的ダメージで吐き気が止まらない、という話になってました。
社長令嬢の有明紗良さん、原作ではそんなに登場しません。
宝塚版では悠は幼なじみでしたが、バレエ団の先輩で「悠さん」と呼んでいました。「遺伝子がほしい」というあたりは原作もありましたよ(笑)
原作での紗良さんは、後半になると振付け変更でバレエの評価が上がっていましたね。怪我をして途中降板になった時の那由多くんにする「王子さまのキス」は思いっきり口にしていたところは驚きました!
原作で一番おもしろかったところは、フラッシュモブの場面。新宿アルタ前で行うという設定でした。
原作ではバレエ団と有明の会社員、そして一般公募で選ばれたエキストラと大勢で大規模なフラッシュモブをするんです!
瑞穂先生が、老婆姿でダンサーとぶつかってよろけたと思ったら、カッコよく踊りだすシーンは爽快でした!
原作のラスト、青柳さんは本社に戻ることになります。さらに高野悠からも日本で新しいことをするから一緒にやらないかと誘いがきます。
新しい仕事は、離婚して空き室がある青柳さんのマンションでどう?というもの。
会社務めではいつまたリストラ候補になるかなど、この先もどうなるかわからないと感じた青柳さんの今後に余韻が残ったままEND!
高崎美波さんは、宝塚版と同じく紗良の代役を見事にやってのけました。その後は、自分で海外のバレエ団のオーディションに合格。
お互い気になっている二人に「美波は青柳さんが好きなんだと思うよ」と告げられていることから二人はこれからカップルになるのかな?と予感するものでした^^
まとめ
宝塚月組「カンパニー」は、原作の良さをしっかりと宝塚版に詰め込んだ素晴らしい舞台でした!
実はショーの方を目当てで観劇したのですが、「カンパニー」は私のベスト作品の上位に食い込みました!!
原作と宝塚版の違いは、主人公の年齢、妻から捨てられた男、などがありました。宝塚版では、設定は違ってもストーリーはほぼ変わっていなかったです。
宝塚版も原作も、ラストで明るい未来を感じさせてくれる終わり方にハッピーな気持ちになりました!続編があってもいいんじゃないの??と思ってしまいました!