宝塚歌劇 月組の2019年最初の演目「夢現無双」は、作家 吉川英治さんの「宮本武蔵」が原作です。
「夢現無双」の主要キャストやストーリーが気になります!
「夢現無双」の原作「宮本武蔵」あらすじと登場人物をまとめてみました!
目次
月組「夢現無双」の原作「宮本武蔵」のあらすじは?
「夢現無双」の原作「宮本武蔵」は、今から84年前(!)の1935年に朝日新聞に連載していた作品です。
当時の新聞小説の中で絶大な人気だった話題の作品でした。
宮本武蔵が剣術の腕を上げていく、という無骨な物語かと思っていたのですが、幼馴染のお通と想い合いながらもすれ違う姿も描かれている人情溢れる物語になっています。
戦時中だった当時の読者の心の拠り所だったことがわかるドラマチックなストーリーなんです。
「宮本武蔵」あらすじ
時は戦国時代、関ヶ原の戦いの戦場から物語が始まります。
新免武蔵(後の宮本武蔵)は、幼馴染の本位田又八に誘われ関ヶ原の戦いに参戦しますが、負けた豊臣側についたために出世の道がなくなり途方にくれていました。
生まれ故郷の宮本村へ帰る途中に、戦場で金品を盗んで生活しているお甲とその娘朱美に出会います。又八はお甲と恋仲になり武蔵を残して消えてしまいました。
宮本村へ戻った武蔵でしたが、負けた側に付いたことで追われる身となっていました。山へ逃げた武蔵は沢庵というお坊さんに捕らえられます。
死ぬ覚悟でいた武蔵でしたが、幼馴染で又八の許嫁 お通が助けにやってきます。又八に捨てられたお通は村にはいられないと感じ、武蔵と逃げる覚悟でした。
武蔵の姉が人質になっていたことで武蔵と別れて行動した後、武蔵は結局は捕らえられてしまいます。3年の間幽閉され解放された武蔵をお通は待っていました。
ですが、武蔵はお通を残して一人旅立ってしまいました。お通は武蔵を追いかけて旅立ちます。
武蔵が剣で名を挙げて行く中で、長剣を持つ美少年も武蔵に負けず剣の腕が立つとウワサに挙がっていました。
飛んでいる燕を切って修行した美少年の名前は佐々木小次郎といい、武蔵の名声を聞くたびにいつか武蔵と剣を交えたいと願っているのでした。
剣豪として名前を大きくしていく武蔵と小次郎、武蔵を想うお通の旅模様が続いていきます。
そして武蔵と小次郎 二人の一騎打ち、運命の「巌流島の戦い」が巡ってきます。。。
「夢現無双」の主要キャスト
【主なキャスト】
- 宮本武蔵:珠城りょう
- お通:美園さくら
- 佐々木小次郎:美弥るりか
- 本位田又八:月城かなと
珠城りょうさんは、武蔵の風貌が似合いすぎますね!剣豪としての珠城りょうさんを見るのが楽しみです!
美園さくらさん、トップ娘役のお披露目として武蔵一筋のお通にぴったりだと思います^^
美弥るりかさんはこの公演で退団となります。。美しい剣士が似合いすぎ!珠城りょうさんとの決闘シーンは見ものですね!
月城かなとさん、武蔵とお通の幼馴染役の又八は、カッコいい役ではないけども憎めない人物。今までと違ったイメージの役かもしれません!
その他のキャスト
- お甲(白雪ちさ花):又八を誘惑する未亡人
- 朱美(叶羽時):お甲の娘で、武蔵を密かに想っている。
- お杉(夏月都):又八の母。又八の堕落の原因である武蔵とお通を憎んでいる。
- 吉岡清十郎(暁千星):吉岡一門の長男で跡取り。
吉岡一門、宝蔵院流槍術、柳生一族、などなど強い相手をバッタバッタと倒していく武蔵ですがそれぞれの人間関係も見どころのひとつです。
武蔵が強くなるために戦う相手が多すぎます^^;
【史実】お通は実在しない?小次郎は本当に美少年?
実は、お通は宮本武蔵の想い人ではなく史実には存在しない人物です。
作家 吉川英治さんオリジナルの「宮本武蔵」があまりに面白くヒットしたため現在も「宮本武蔵」の恋人といえば「お通」となっているんだとか。
さらに『佐々木小次郎=美少年』というのも吉川英治さんが作品を作るにあたってキャラ設定したもの。史実にでは「美少年」とは書かれていないんだとか。
「史実とはちがうよ」と吉川英治さん本人の発言も残っています。物語を作る小説家ならではの脚色で読者を楽しませていたんですね!
原作「宮本武蔵」のラストは?
原作「宮本武蔵」では、武蔵とお通が会うシーンは数回のみです。
武蔵はお通の気持ちを知りながらも最後は「剣の道」を選びます。
原作では武蔵とお通は結ばれることはありませんでした。
おそらくお通は生涯独身だったのでは、と想像してしまうくらい武蔵への一途な気持ちが強い女性でした。
戦国時代から江戸時代にかけては、男女の恋愛は自由ではなかったこともあって時代小説の多くは「叶わぬ恋」が美しく描かれています。
「宮本武蔵」はそんな一面ももっている素晴らしい小説なんですね^^
まとめ
宝塚歌劇 月組「夢現無双」の原作「宮本武蔵」のあらすじと登場人物についてまとめました。
「宮本武蔵」ラストでは、想い合う武蔵とお通が結ばれることはありませんでした。
実は「バガボンド」の原作も吉川英治さんの「宮本武蔵」なんですよね!
宝塚版「宮本武蔵」ではどんなラストが描かれるのか、楽しみです。