宝塚歌劇 花組「うたかたの恋」が2023年に上演されます。
何度も再演された宝塚の名作が30年ぶりに大劇場公演として帰ってきました!
原作はクロード・アネが書いた小説「マイヤーリンク」、このお話が「うたかたの恋」の元になっています。
これまで初演から何度も再演されている「うたかたの恋」!
2023年に花組トップスターコンビ柚香光・星風まどかで上演される「うたかたの恋」のルドルフとマリーなど登場人物たちを演じた歴代のキャストなどをまとめました。
目次
宝塚歌劇 花組「うたかたの恋2023」あらすじ!原作はどんな話?
「うたかたの恋」は、宝塚ファンにはおなじみ「エリザベート-愛と死のロンド-」で登場するルドルフが主人公となっています。
オーストリア皇帝であるフランツ・ヨーゼフと対立していた息子ルドルフが、自分の立場を思い悩み悲劇の死を遂げたというのは本当のお話。
この実話をベースに書かれた小説「マイヤーリンク」を元に宝塚で舞台化したのが「うたかたの恋」です。
「うたかたの恋」あらすじ
華やかな舞踏会で踊るルドルフとマリー、この時ふたりは運命を共にすることを誓っていました。。。
時は遡り、オーストリアの劇場。
「ハムレット」を観劇したオーストリアの皇太子ルドルフは、偶然に男爵令嬢マリーに出会います。
自分を取り巻く女性とは違う雰囲気を持つマリーに惹かれているのを感じていました。
ルドルフは、マリーにもう一度会いたいがためにマリーの母とつながりのある従姉妹のラリッシュ夫人に頼んでマリーに再び会うことに成功します。
二人はお互いすぐに惹かれ合い、何度も逢瀬を重ねるようになっていきます。
ルドルフには妻ステファニーがいましたが、すでに夫婦仲は冷え切っていました。
ルドルフの親友で従兄弟のジャンにはミリーという身分違いの恋人がいました。
ルドルフは自由に愛を貫くそんなジャンを羨ましく思っていました。
ルドルフの次期皇帝としての立場を揺るがそうとするフリードリヒ公爵は、ルドルフの廃嫡を狙って監視をしていました。
そんな中でマリーとの仲を知った父 フランツ・ヨーゼフ皇帝はルドルフにマリーと別れるようにと言い渡します。
自由に生きることができない様々な困難が訪れ、ルドルフの心は疲弊していきます。
皇帝としてではない自分を支えてくれるマリーの純真無垢な心に癒やされていたルドルフでしたが、ルドルフの周辺である事件が起こります。。。
オーストリアと皇帝フランツ・ヨーゼフのメンツを保つために出席するよう命じられた舞踏会で、ルドルフはマリーを相手に選び踊ります。
マイヤーリンクに狩りへ訪れたルドルフとマリー。
ルドルフとマリーはマイヤーリンクの別荘で二人っきりの最期の夜を過ごします。。。
「うたかたの恋」原作はどんな話?「マイヤーリンク事件」の実話と比較!
「うたかたの恋」の原作はクロード・アネが書いた小説「マイヤーリンク」。
ルドルフと男爵令嬢マリーの悲恋を実話を元に書かれた作品です。
すでに映画化はされていた「マイヤーリンク」を舞台化したのは宝塚歌劇が最初だったんだそうです。
「マイヤーリンク」とは、ルドルフとマリーが最期に過ごした別荘がある地名です。
静かなマイヤーリンクの湖のほとりの別荘地で早朝、二発の銃声が響きました。。。
実際に起こった「マイヤーリンク事件」と小説「マイヤーリンク」を比較してみると、いろいろと脚色されている部分がありました。
ルドルフが最期をともにしようとしたのは、お気に入りの情婦ミッツィだったのではないかという説があります。
ミッツィとルドルフは長い付き合いで、公務など公の場に同行させたという話もあります。
ミッツィとしては、ルドルフとは距離をうまく保っていたという感じだったようです。
「マイヤーリンク」への誘いは断り、警察へルドルフの動向を報告していました。
ルドルフの狩り仲間の話として、マイヤーリンク事件の前後あたりではルドルフとマリーとの仲はあまり良くなかったとのこと。
ルドルフの妻ステファニーもマイヤーリンク事件後の話では「ヴェッツェラ伯爵夫人」という名前をうっすら覚えているくらいの状態でした。
ルドルフがマリーを最期の相手に選んだのは、偶然だったという説もあります。
エリザベートはルドルフの死をきっかけに喪服しか着なくなってしまった、というのはミュージカル「エリザベート」の劇中でも描かれていますね。
この「マイヤーリンク」の悲劇があった直後、オーストリア王室は「ルドルフが心臓発作を起こした」と発表していましたが、すぐに事実が知れ渡り大きな話題となりました。
花組「うたかたの恋2023」初演から歴代キャストを比較!
2023年に30年ぶりに大劇場で上演される「うたかたの恋」
初演から2023年までの「うたかたの恋」の主要キャストを歴代演じたタカラジェンヌと比較してみました。
◆ルドルフ:オーストリア皇太子。次期皇帝でエリザベートの息子
- 花組(2023年):柚香光
- 雪組(1983年 初演):麻実れい
- 雪組(1984年 中日劇場):麻実れい
- 星組(1993年):麻路さき(宝塚)・紫苑ゆう(東京)
- 星組(1994年全国ツアー):紫苑ゆう
- 月組(1999年 全国ツアー):真琴つばさ
- 宙組(2000年 全国ツアー):和央ようか
- 花組(2006年 全国ツアー):春野寿美礼
- 宙組(2013年 全国ツアー):凰稀かなめ
- 星組(2018年 中日劇場):紅ゆずる
◆マリー・ヴェッツェラ:男爵令嬢、ルドルフに偶然出会い恋に落ちる
- 花組(2023年):星風まどか
- 雪組(1983年 初演):遥くらら
- 雪組(1984年 中日劇場):遥くらら
- 星組(1993年):白城あやか
- 星組(1994年全国ツアー):白城あやか
- 月組(1999年 全国ツアー):檀れい
- 宙組(2000年 全国ツアー):花總まり
- 花組(2006年 全国ツアー):桜乃彩音
- 宙組(2013年 全国ツアー):実咲凜音
- 星組(2018年 中日劇場):綺咲愛里
◆ジャン:ルドルフの従兄弟。親友でミリーという身分違いの恋人がいる
- 花組(2023年):水美舞斗
- 雪組(1983年 初演):平みち
- 雪組(1984年 中日劇場):平みち
- 星組(1993年):稔幸(宝塚)・麻路さき(東京)
- 星組(1994年全国ツアー):麻路さき
- 月組(1999年 全国ツアー):汐美真帆
- 宙組(2000年 全国ツアー):湖月わたる
- 花組(2006年 全国ツアー):彩吹真央
- 宙組(2013年 全国ツアー):朝夏まなと
- 星組(2018年 中日劇場):七海ひろき
ミリー:ジャンの恋人。原作では「バレリーナ」という設定。
- 花組(2023年):星空美咲
- 雪組(1983年 初演):北原遥子
- 雪組(1984年 中日劇場):北原遥子
- 星組(1993年):花總まり(宝塚)・陵あきの(東京)
- 星組(1994年全国ツアー):陵あきの
- 月組(1999年 全国ツアー):花瀬みずか
- 宙組(2000年 全国ツアー):華景みさき
- 花組(2006年 全国ツアー):桜一花
- 宙組(2013年 全国ツアー):すみれ乃麗
- 星組(2018年 中日劇場):音波みのり
フェルディナンド大公
- 花組(2023年):永久輝せあ
- 雪組(1983年 初演):なし
- 雪組(1984年 中日劇場):なし
- 星組(1993年):英真なおき
- 星組(1994年全国ツアー):英真なおき
- 月組(1999年 全国ツアー):華路ゆうき
- 宙組(2000年 全国ツアー):月船さらら
- 花組(2006年 全国ツアー):貴怜良
- 宙組(2013年 全国ツアー):愛月ひかる
- 星組(2018年 中日劇場):極美慎
ブラッドフィッシュ:ルドルフの御者
- 花組(2023年):聖乃あすか
- 雪組(1983年 初演):上條あきら(宝塚)・北斗ひかる(東京)
- 雪組(1984年 中日劇場):なし
- 星組(1993年):千珠晄
- 星組(1994年全国ツアー):千珠晄
- 月組(1999年 全国ツアー):大和悠河
- 宙組(2000年 全国ツアー):朝比奈慶
- 花組(2006年 全国ツアー):華形ひかる
- 宙組(2013年 全国ツアー):松風輝
- 星組(2018年 中日劇場):如月蓮
フランツ・ヨーゼフ:ルドルフの父。オーストリア皇帝
- 花組(2023年):峰果とわ
- 雪組(1983年 初演):箙かおる
- 雪組(1984年 中日劇場):箙かおる
- 星組(1993年):一樹千尋
- 星組(1994年全国ツアー):一樹千尋
- 月組(1999年 全国ツアー):立ともみ
- 宙組(2000年 全国ツアー):大峯麻友
- 花組(2006年 全国ツアー):夏美よう
- 宙組(2013年 全国ツアー):悠未ひろ
- 星組(2018年 中日劇場):十碧れいや
エリザベート:ルドルフの母。オーストリア皇后
- 花組(2023年):華雅りりか
- 雪組(1983年 初演):三鷹恵子
- 雪組(1984年 中日劇場):三鷹恵子
- 星組(1993年):高ひづる
- 星組(1994年全国ツアー):高ひづる
- 月組(1999年 全国ツアー):夏河ゆら
- 宙組(2000年 全国ツアー):陵あきの
- 花組(2006年 全国ツアー):梨花ますみ
- 宙組(2013年 全国ツアー):美穂圭子
- 星組(2018年 中日劇場):万里柚美
ステファニー:ルドルフの妻。
- 花組(2023年):春妃うらら
- 雪組(1983年 初演):鳩笛真希
- 雪組(1984年 中日劇場):鳩笛真希
- 星組(1993年):洲悠花
- 星組(1994年全国ツアー):万理沙ひとみ
- 月組(1999年 全国ツアー):美原志帆(春)・西條三恵(秋)
- 宙組(2000年 全国ツアー):彩苑ゆき
- 花組(2006年 全国ツアー):舞城のどか
- 宙組(2013年 全国ツアー):伶美うらら
- 星組(2018年 中日劇場):星蘭ひとみ
フリードリヒ公爵:オーストリアの陸軍大臣。ルドルフの廃嫡を狙う
- 花組(2023年):羽立光来
- 雪組(1983年 初演):尚すみれ
- 雪組(1984年 中日劇場):尚すみれ
- 星組(1993年):夏美よう
- 星組(1994年全国ツアー):夏美よう
- 月組(1999年 全国ツアー):卯城薫
- 宙組(2000年 全国ツアー):越はるき
- 花組(2006年 全国ツアー):眉月凰
- 宙組(2013年 全国ツアー):緒月遠麻
- 星組(2018年 中日劇場):凪七瑠海
ラリッシュ伯爵夫人:ルドルフの従姉妹。マリーとの密会を手引する
- 花組(2023年):朝葉ことの
- 雪組(1983年 初演):晃みやび
- 雪組(1984年 中日劇場):晃みやび
- 星組(1993年):松原碧
- 星組(1994年全国ツアー):松原碧
- 月組(1999年 全国ツアー):苑宮令奈(春)・穂波亜莉亜(秋)
- 宙組(2000年 全国ツアー):双葉美樹
- 花組(2006年 全国ツアー):初姫さあや
- 宙組(2013年 全国ツアー):花里まな
- 星組(2018年 中日劇場):七星美妃
ヴェッツェラ男爵夫人:マリーの母親
- 花組(2023年):凛乃しづか
- 雪組(1983年 初演):瑠璃豊美
- 雪組(1984年 中日劇場):瑠璃豊美
- 星組(1993年):城火呂絵
- 星組(1994年全国ツアー):城火呂絵
- 月組(1999年 全国ツアー):那津乃咲
- 宙組(2000年 全国ツアー):鈴奈沙也
- 花組(2006年 全国ツアー):花純風香
- 宙組(2013年 全国ツアー):結乃かなり
- 星組(2018年 中日劇場):紫月音寧
まとめ
宝塚歌劇 花組「うたかたの恋」のあらすじ、歴代のキャストをまとめました。
100年以上の歴史を持つ宝塚の中で名作と呼ばれる作品をもう一度大劇場で上演するということで宝塚の気合を感じました。
「宝塚」といえば「ベルサイユのばら」という人も多いかと思いますが、「うたかたの恋」も負けず劣らず「宝塚らしさ」が存分に味わえる作品です^^
赤いカーペットの上で踊るルドルフとマリー、この情景だけでも「うたかたの恋」を物語るのに十分な一場面です。
柴田侑宏先生が作る「THE 宝塚」の世界がこの「うたかたの恋」に詰まっています!
大劇場公演が2度ほどあり、その後は全国ツアーで上演されることがほとんどでしたが、宝塚を受験したきっかけが「全国ツアーで『うたかたの恋』を観て」という理由の生徒さんもちらほら聞いたことがあるくらい「宝塚といえば」の作品なんですよね。
初演から40年!そして大劇場での上演は30年ぶりになるのだそうです。
劇中には母 エリザベートと父 フランツも登場するんですが、「エリザベート」のイメージとは全く違うのでがっかりしないでくださいね^^;
「タカラヅカスペシャル」などイベントでも歌われることのある名曲「うたかたの恋」のあのセリフを聞くだけで鳥肌ものです!
ルドルフ:マリー、来週の月曜日、狩りに行こう
マリー:あなたと一緒ならどこへでも
というセリフのあとに流れる前奏、たまりません!
この作品は、元星組の2番手スター 愛月ひかるさんが「演じてみたい作品」としてずっと掲げていました。
「タカラヅカスペシャル」や「サヨナラショー」で主題歌を歌う姿を観ることはできましたが、愛月ひかるさんが宝塚の舞台で演じることは叶わなかったことが残念だなと個人的に思っております。。。
今からもう「柚香光」が今現在在団しているタカラジェンヌの中で一番似合うであろうルドルフ皇太子の軍服姿が目に浮かびます!
2023年上演の「うたかたの恋」で柚香光さんがルドルフのお衣装に身を包む姿、そして無垢な女性のイメージがばっちりとハマる星風まどかさんのマリーを今から楽しみにしています!!