宝塚歌劇 元花組男役スター 天真みちるさんが書いた本「こう見えて元タカラジェンヌです」を読みました。
とっても面白かったです!
一日で一気読みしてしまったくらい読みやすくて楽しい内容でした^^
天真みちるさんのタカラジェンヌとしての成長記録となっていて、宝塚ファン、そして花組ファンの方にも読んでほしいおすすめの本です!
天真みちるさんの「こう見えて元タカラジェンヌです」を読んだ感想をまとめました。
目次
元花組 天真みちる「こう見えて元タカラジェンヌです」読んだ感想
天真みちるさんは、2006年初舞台、2018年に退団された元花組男役スターさんです。
「タンバリン芸」といえばピンとくる方もいるんじゃないでしょうか^^
2014年に放送された「SMAP×SMAP」で披露したタンバリン芸が大きな話題となりました!
そんな天真みちるさんの「波乱万丈な宝塚人生」を自身の視点でまとめた本がこの「こう見えて元タカラジェンヌです」なんです!
この本の表紙から度肝を抜かれてしまう角刈りのおじさん姿!
これは「はいからさんが通る」の牛五郎を演じたときの姿なんですが、この「牛五郎」エピソードも本に書かれていますよ!
天真みちるさんといえばオジサン役!
そのオジサン役へのこだわりや先輩方に教わったメイク、ひげ、もみあげ、オジサングッズなどのお話もめっちゃ面白かったです!
本の内容はタカラジェンヌとして生活していた生徒さん側から書かれているので「へ~、そうなんだ!」と、知らなかったことのオンパレードでした!
内容も読み進めるのが楽しくなる構成で、天真みちるさんの文章力の高さ、表現力のおもしろさも相まって読みやすかったです^^
音楽学校の受験から宝塚歌劇を卒業するまで、天真みちるさんがタカラジェンヌとして経験したことが天真みちるさんにしか書けない言葉で書いてあります!
天真みちるさんは組替えなしだったので生涯「花組生」だったこともあり、入団当時のトップスター春野寿美礼さんから、真飛聖さん、蘭寿とむさん、明日海りおさんまで!
花組の組子だった天真みちるさんが見た当時のトップスターの魅力も満載です^^
天真みちるさんしか知らないトップスターの人柄も書かれていておもしろかったです!花組ファンの人はとくにおすすめです!
天真みちるさんのタンバリン芸を始めたきっかけ!
天真みちるさん=タンバリン芸
というイメージがあるくらい「タンバリン」の話題が有名です^^
天真みちるさん御本人もタカラジェンヌ時代は持ち物の中に必ずタンバリンを潜ませていたと書いてありましたw
このタンバリン芸が誕生したきっかけは、「こう見えて元タカラジェンヌです」の第二幕 27場の「奇跡のスマスマ出演、そして蘭寿とむさんの卒業」の章に書いてあります。
毎公演の千秋楽後に行われる打ち上げの場で、余興を見る側にいるとすることがなく時間を持て余すことが嫌だったことで「余興」をする側に立候補していた天真みちるさん。
花組生からこんな余興してほしいというリクエストの中にピン芸人ゴンゾーさんのタンバリン芸があったのだそう。
このタンバリン芸に惹かれ「男役としてカッコよく叩き鳴らせないか」という思いに至り、極めた結果が「SMAP×SMAP」で披露する機会へと繋がりました!
スマスマ出演のエピソードはぜひ「こう見えて元タカラジェンヌです」を読んでください!
当時、この「SMAP×SMAP」を録画してまで見た覚えがあるんですが、こんなエピソードがあったなんて!!声を出して笑っちゃいましたw
天真みちる「こう見えて元タカラジェンヌです」おすすめエピソード
どの話を読んでも面白いんですが、とくに良かったのが
『巨匠との出会い 序・破・Q』
ですね!
巨匠とは、演出家 小池修一郎さんのこと!
とても厳しい演出で有名とのことですが、天真みちるさんもタカラジェンヌとして成長過程でとても苦労して役作りをしていたんだということがわかりました。
厳しい反面、巨匠の普段の巨匠のお姿も書かれていてギャップがすごくて爆笑しました!※バランスボールにもたれかかりながら巨匠が言った一言がナイスでしたw
その他にも、宝塚の演出家の方のお話は興味深かったです!
演出家の方おひとりおひとり、演技指導や指示の仕方が違うところも面白かったです^^
正塚晴彦先生の生徒さんの意見も取り入れつつ演出方法や、植田景子先生のダメだしの恐ろしさなど、、、^^;
原田諒先生とクレオパトラのお話も爆笑してしまったエピソードのひとつ!必読ですのでぜひ読んでほしいところです!
下級生時代のお話では、
春野寿美礼さんが毎日課題を与えてくれて演技を指導してくれたこと、
上級生だった朝夏まなとさん、望海風斗さんが本番の舞台を使う許可をとってお稽古に付き合ってくれたこと、
など自然と上級生が下級生の天真みちるさんのお稽古を見てくれていたというエピソードもありました。
今日まで宝塚が100年以上続いているのは、きっと先輩たちが惜しまず後輩に自分たちの技術を伝えているからなんだと改めて知って感激しました!
楽しいばかりではなく、新人公演で失敗してしまった話や小劇場選抜落ちの話、タカラジェンヌとして足りないものを感じて成長していく天真みちるさんの姿もありました。
それでも、初めての早着替えでのエピソードや、紅ゆずるさんの関西弁のセリフを聞きにいく話、など笑ってしまうエピソードが多かったのも天真みちるさんの文章力が為せる技なのかと思います!
そして退団を決めるまでの心境も書かれていて、タカラジェンヌの誰もが通る道だと思うんですが興味深い内容でした!
天真みちるさんの退団までの気持ちを知って、宝塚歌劇や宝塚の舞台を作るすべての人たちのことを改めて好きになりました^^
これだけ素敵な文章を書くことができるなんて、天真みちるさんは退団後も安泰ですな~と思ってしまうのでした^^
まとめ
もっと面白いお話がたくさんあるので、宝塚ファンの方、とくに花組ファンの方で興味を持った方はぜひ読んでほしい本です!
音楽学校入学までのお話、予科生時代のお話(お掃除場所や寮生活)、初舞台のラインダンス、愛称「たそ」誕生秘話、同期生で誕生させたナゾの舞台用語、90周年運動会の同期の鳳月杏さんが椅子取りゲームでのお話などなど、思い出すだけでもまだまだエピソードが満載です!
天真みちる 著「こう見えて元タカラジェンヌです」は絶賛発売中です!