宝塚歌劇 宙組ショー「Delicieux(デリシュー)!甘美なる巴里」をライブ配信で観劇しました。
フランスパリのレビューとスイーツを合わせた華やかなショーでした。
潤花さんの宙組娘役トップスターとしてのお披露目公演でもある「デリシュー」の観劇レポートをまとめました。
目次
宙組「デリシュー」感想
- 観劇日:2021年8月2日(月)宝塚 千秋楽
- タイトル:タカラヅカ・スペクタキュラー「Delicieux!-甘美なる巴里-」
- 場所:宝塚大劇場
- 作・演出:野口幸作
「Delicieux!-甘美なる巴里-」は、野口先生の「スペクタキュラー」シリーズとなります。
スペクタキュラーとは、「壮観」など素晴らしい眺めや、「すごい!」という感嘆を表す意味として使われるようです。
ということでタカラヅカ・スペクタキュラー「デリシュー」の感想をまとめました。
大階段から下りてくるスターたちがシャンシャンを持っていたので、オープニングから「もうフィナーレなの?」というエンディング感漂うステージにちょっと驚きました。
舞台上から宙吊りで一人乗りゴンドラ(?)で登場した真風涼帆さんの衣装は、お菓子を作るパティシエ風でとっても雰囲気が出てました。
真風涼帆さん演じる「パティシエ」がショーを動かしていくのかな?という最初の印象で始まりました。
衣装だけでショーの雰囲気もつかめたので、楽しいショーの始まりに最初はワクワクしました。
だけど、この真風涼帆さん演じるパティシエ、この後ラストまでは出てきませんでした^^;
とってもカッコいいパティシエだったことで勝手に期待してしまったのですが、ショーを観終わってから「あのキャラもうちょっと活かそうよ」とちょっと不完全燃焼な気分でした。
プロローグは大階段がずっと出っぱなしでした。
大階段を使って下りてくるスターたちの帽子はショートケーキやマカロン!
小道具としてもっているステッキはカラフルなキャンディだったりと「スイーツ」をテーマにしている感じが良かったです。
潤花さんが最初の登場で着ていたお衣装は、パフェ風のパフスカートからロングドレスにチェンジしたりと、衣装の変化も楽しかったです^^
スイーツの特徴をうまく使った衣装のデザインも面白くて、目でも楽しいショーでした。
スイーツをテーマにした衣装やセットなど、ライブ配信で観たからこそハッキリ大きく見えました^^
ペンライトを使ったお客さん参加型のダンスの場面もあって、会場での盛り上がりは良かったんじゃないかと思いました^^
音楽も聞き馴染みのあるクラシックやシャンソンがあって、「この曲はなんだっけ?」と楽しく見ることができました。
だけども途中、観ていてあまり楽しくないSMチックな場面があったのでそこはいただけませんでした。
ムチを打つ「パシ!」という音とか、、、はっきり言って下品に感じて気分が悪かったです。
セクシーな大人な場面も過去に何度もショーで観てきましたが、それとは全く違う「これは何を見せられているの?」という、、、静かな怒りを感じつつの観劇。
観ているひとすべてが楽しい気分になるショーなんてそうそうないですが、あのシーンは演出家の趣味としか思えず、ショーの雰囲気が台無しだったように感じてしまいました。
観ている方それぞれ好みはあるかと思いますが、お客さんがどう感じるかとか考えることってできないのかなと。
ライブ配信で観ていたので、この場面では我が家の空気はけっこう気まずい感じになりました(怒)
どんな顔して観ていればいいんじゃい!という心の声が家族全員の顔に浮かんでいました。
衣装もそうですけど、演出家の好みを押し付けるのはやめていただきたいと思いました。
時々思っていた「男性演出家のショーは、衣装が下品で好み丸出し」という印象がまたも強く強く残りました。
タカラジェンヌは個人的な欲望を叶えるための着せかえ人形ではありません。
そんなこんなで観終わっての全体的な感想は、不愉快な気持ちが残ったことでもう一度見たいとは思えないショーでした。
ショーの中で良かったところは、
初舞台生の3段ケーキを使った始まりからの、キレイなラインダンスが最高にステキでした!
バックにマカロンピンクのポンポンをつけたお衣装もすごく可愛くてよかったです^^
これは107期生が初舞台を振り返るときに自慢になるんじゃないかと思うくらい可愛かったです!
振り付けもとっても良かったですし、ピシッと揃ったダンスに自然と拍手してしまいました!
ショーの中では一番印象に残った場面でした^^
宙組「デリシュー」観劇レポート
プロローグ
始まりは幕前、紫のハットとタキシード姿の芹香斗亜さんが登場。
そこへ銀橋に、潤花さん。
パフェを思わせる可愛いパフスカートを履いていました。
幕が開くと、大階段の中央へ下りてくる一人乗りのゴンドラに真風涼帆さんが乗っています。
パティシエ風の衣装がとってもよく似合っていました^^
潤花さんが舞台中央へ来ると、パフスカートの仕掛けを解いて白いふわふわのロングドレスに衣装チェンジ!
ここ、とても良かったです^^
そのまま大階段を使ってスターたちが行ったり来たりで賑やかな場面でした。
お客さんも一緒に踊る場面もあって楽しく見ることができました。
一旦トップコンビふたりのみが銀橋に残ってクラシック音楽「花のワルツ」に合わせて歌います。
そして舞台上ではフレンチカンカンのステージがスタート!
今回は「巴里」とタイトルに入っているので、ここでフレンチ・カンカンがあるのは違和感なくてよかったです。
過去に何度も唐突にフレンチ・カンカンが始まってぽかーんとなってしまうことが多かったので。
マリー・アントワネットのスイーツ選び
芹香斗亜さんがわっかのドレスで登場!
マリー・アントワネットを演じていることがわかったのは「パンがなければお菓子をたべればいいじゃない」というセリフから。
キキちゃん、いつかのタカラヅカスペシャルでは「風と共に去りぬ」のスカーレットをやっていましたね^^
マリー・アントワネットが美味しいお菓子を探してオーディションをする、という場面。
マカロンのバーベルを上げる2人組
いちごの帽子をかぶった3人組のボーイズグループ風
マントがクレープの紳士(和希そらさんでしたw)
そして最後にフェルゼン風の衣装を着た真風涼帆さんが登場!
ここで「王妃さま~」と叫んだのは組長の寿つかささん!w
キキちゃんの取り巻きの貴婦人を演じていたんですが、違和感なかったですw
フェルゼン真風涼帆さんは美味しいアイスをマリー・アントワネットへおすすめしてました^^
そしてキキちゃん、最後にはわっかのドレスからレオタード風衣装へチェンジ!
キキちゃん、足がとってもキレイです!
ここでスカートを取って足を出すという演出、個人的には好きではないです。
ショーの効果として良いのかどうか、正解はわからないですが盛り上がるのは確かですね。
それだけ、というならショーとしては不正解な気もします。
SM風の場面
金髪ロングヘアの桜木みなとさん、ショートパンツ姿でスタイルの良さがわかりました。
深い緑色の軍帽、軍服風の衣装の真風涼帆さん、仮面をかぶった人たちに囲まれています。
潤花さんと桜木みなとさんの女のケンカシーンがあり、真風涼帆さんの取り合いをしてる様子でした。
メリハリのない単色の衣装のバックダンサーたちで、まったく色合いのない目での楽しさが一切ないシーンでした。
こういう場面は、男の演出家の嫌なところだなと個人的な意見ですがそんなふうに感じました。
ハッキリ言ってセンスないです。
チョコレートケーキのようなオブジェが見えましたが「デリシュー」というタイトルからも外れてまったく何を伝えたいのかわからない場面でした。
ラテン 中詰
銀橋に金色の衣装を着た和希そらさんが登場。パリの歌を歌っていました。
そして中詰の流れがやってきます。
金色のラメラメのお衣装で登場した真風涼帆さん、
小さなポンポンを両手に持って「アモーレ アモーレ」という歌詞とともに銀橋から会場を盛り上げます。
「スイーツ」感が消えてしまって、あれ?と思った場面。
ラテンで盛り上げてごまかされてるようにも感じましたw
男女のデュエットダンス
白い衣装をベースに、ストローハットやステッキを使ってジャズナンバーなどを踊ります。
軽やかでおしゃれなシーンでした^^
キキちゃんのお衣装がトランプマンに見えて仕方なかったです^^;
パティシエ真風涼帆が再登場
最初に登場したあのパティシエの衣装で真風涼帆さんが静かに歌います。
今まで一度しか登場していないので、「あなたのことよく知らないんだけど」と自分の夢を歌うパティシエにちょっと感情移入できずに戸惑いました^^;
107期 初舞台生のラインダンス
3段ケーキのセットにぐるっと乗って初舞台生が登場!
赤とピンクのお衣装はマカロンみたいなポンポンがスカートの後ろについていてとっても可愛かったです!
感想部分にも書きましたが、107期生は初舞台を振り返って衣装の可愛さに嬉しくなるはず!と思うくらいのデザインの良さだったと思います^^
個人的には、今まで見た初舞台生の衣装の中でダントツに可愛いと思っています!!
ダンスのバリエーションもたくさんあって観ていて飽きない場面でした!
一列に並んでの足上げがキレイに揃っていて圧巻の一言!
あまり好みではない場面もあったショーだったので、モヤモヤしてましたが107期生のステキなステージを見られてとても気分が良くなりました^^
パリの国旗の3色
青・赤・白と色分けした3チームの場面。
赤色のお衣装の和希そらさんを白チームの桜木みなとさん他、宙組生さんたちがハグするシーンがありました。
和希そらさん、12月10日付けで雪組へ組替えとなるんですね。
大階段 黒燕尾の群舞など
最初に芹香斗亜さんとピンクのドレスを着た娘役たちのシーン。
優雅な曲で登場でした。
そして黒燕尾の男役スターたちの群舞。
タンゴ調の曲に、男役2人で組んで踊るシーンってあまりなかったので珍しくも楽しく見ることができた場面でした。
デュエットダンス
潤花さん、両肩が出たブルーのドレスで登場。
宙組の新トップコンビのデュエットダンスですが、芹香斗亜さんが舞台上に残ってコーラスをしつつ、真風涼帆さん、潤花さん、芹香斗亜さんと3人で踊るという不思議なシーンでした。
今回のショーではあまり真風涼帆さんと潤花さんの絡みが少なかったように思えました。
フィナーレ
シャンシャンはふわふわの白い羽根の扇でした。
始まったときは思いっきりスイーツをかたどった衣装でしたが、最後のシャンシャンが普通すぎ。
勝手な期待はよくないなと思いつつ、前半はあんなに「スイーツ押し」だったのに最後もスイーツでまとめてくれたら良かったのにと思ってしまいました。
まとめ
潤花さんの娘役トップお披露目公演、とても可愛いお衣装でダンスや歌を堪能できてよかったです。
ショーとしては、スイーツ風の衣装や小道具など目で見ても楽しい場面があって華やかな舞台だったと思いました。
あまり好みではない場面があったことで個人的にはあまり好意をもてないショーとなりました。
ですが、107期の初舞台生のラインダンスの素晴らしさに心が晴れました^^
気持ちを立て直せたし、最後は見てよかったと思えたショーでした。