宝塚歌劇 雪組公演「ファントム」が再演!
パリ・オペラ座に存在する怪人と歌姫クリスティーヌとの関係を描いた作品なんですが、有名な「オペラ座の怪人」と「ファントム」は同じ作品??
「ファントム」と「オペラ座の怪人」って何が違うの?
登場人物やストーリーは?
「ファントム」と「オペラ座の怪人」の違いをまとめてみました!
「ファントム」と「オペラ座の怪人」の違いは何?
まずは、「ファントム」と「オペラ座の怪人」の共通点から紹介しますと、
2つの作品は原作が同じ!
原作は、フランスの小説「Le Fantôme de l’Opéra」
英語では「The Phantom of the Opera(ファントム・オブ・ジ・オペラ)」
日本では「オペラ座の怪人」
1909年に出版された作家ガストン・ルルーの作品です。
では、原作が同じ「ファントム」と「オペラ座の怪人」を比較してみましょう^^
違いその1 登場人物
「ファントム」と「オペラ座の怪人」の主要キャストはこちら!
- ファントム
- クリスティーヌ・ダーエ
- ジェラルド・キャリエール
- フィリップ・ド・シャンドン伯爵
- カルロッタ
- ファントム
- クリスティーヌ・ダーエ
- マダム・リジー
- ラウル・シャニュイ子爵
- カルロッタ
★クリスティーヌの相手役
「ファントム」では、シャンドン伯爵、
「オペラ座の怪人」では、クリスティーヌの幼なじみのラウルが登場。二人は劇中で婚約します。
どちらもクリスティーヌを愛してくれるのですが、「ファントム」ではシャンドンの片想い?という寂しい展開です^^;
★カルロッタの役どころ
「ファントム」では、新しい支配人アラン・ショレの妻で主役を勝ち取る傲慢なマダム、
「オペラ座の怪人」では、すでにプリマとして活躍しているという設定です。
傲慢な性格というのは同じですが、年齢や夫がいるいないという違いがありますね。
★「ファントム」のみ登場
「ファントム」にだけ登場するジェラルド・キャリエールは、ファントムをよく知る重要なキャラクターです。「オペラ座」支配人でしたが解任されてしまいます。
★「オペラ座の怪人」のみ登場
「オペラ座の怪人」だけに登場するマダム・リジーは、クリスティーヌの保護者でバレエ教師として登場。オペラ座の怪人の秘密を知っている重要なキャラクターです。
ジェラルド・キャリエールとマダム・リジーは、設定的に近い部分があるのかな?という印象です。
違いその2 音楽
「ファントム」の音楽:モウリー・イエストン
「オペラ座の怪人」の音楽:アンドリュー・ロイド=ウェバー
作曲家が違うので、2つの作品で同じ楽曲はありません。当たり前ですね^^;
- Where In The World
- Home
- Who Could Ever Have Dreamed Up You
「ファントム」は「オペラ座の怪人」に負けず劣らず名曲揃いです!!
私のオススメ曲を選んでみましたが、全曲が心地いい音楽なのでしばらく耳に残る名曲ばかり!
- シンク・オブ・ミー
- エンジェル・オブ・ミュージック
- ミュージック・オブ・ザ・ナイト
などなど、もちろんタイトル曲「ファントム・オブ・ジ・オペラ」の怪人の低音ボイスも最高です!
「オペラ座の怪人」は名曲を上げたらキリがない!!ってくらいの至極の曲揃い!!
「ファントム」日本での初演は宝塚歌劇!なので宝塚だけのオリジナル楽曲も存在するって知っていましたか?
宝塚版のみのオリジナル曲が2曲もあります。
♪Hear My Tragic Tale (僕の悲劇を聴いてくれ)
♪Christine
1幕で一番最初にファントムが歌う曲、そして2幕でさらわれたクリスティーヌを必死で探すシャンドンの心境を歌った曲が宝塚版オリジナル楽曲です。
どちらの曲も劇中に馴染んているので、オリジナルって聞いて驚きました!
違いその3 ストーリー
「ファントム」のあらすじ
オペラ座の支配人ジェラルド・キャリエールが解任されるところから始まります。キャリエールはファントムの連絡係でもありました。
クリスティーヌは街で歌っているところを、シャンドンがスカウトしてオペラ座でのレッスンを勧めます。
支配人が変わってしまいレッスンの受けられないクリスティーヌをファントムが密かにレッスンし始めます。
★ストーリーの特徴
ファントムはかなり低姿勢でクリスティーヌをレッスンに誘っていたり、紳士な一面があります。
「オペラ座の怪人」ではクリスティーヌが催眠にかけられたように「音楽の天使(オペラ座の怪人)」を求めるのとは違って、「ファントム」の優しい人格を見せているところが特徴ですね。
「オペラ座の怪人」のあらすじ
クリスティーヌは、オペラ座のコーラス・ガールでしたが、突然主役のカルロッタが不調になり代わりに出演したことで注目を浴びます。
クリスティーヌは夜な夜な「音楽の天使」に導かれてレッスンを受けていたことで代役は大成功します。
音楽の天使=ファントムは、クリスティーヌに恋をしていましたが彼女は幼なじみのラウルと相思相愛。
クリスティーヌを自分のものにしようとオペラ座の地下へさらってしまいます。
★ストーリーの特徴
自分の思い通りにしようとするファントムは、次々にオペラ座の人たちを手にかけていきます。
どこから登場するかわからない「ファントム」に怯えるというホラーやサスペンス要素が強い作品でもあります。
★ストーリーで共通するところ
「ファントム」と「オペラ座の怪人」で共通するのは、どちらの怪人もクリスティーヌを愛していて音楽の才能を開花させてくれます。
有名な「オペラ座のシャンデリア」が落ちてくる場面も2つの作品に共通して登場します。ですが、落下する場面がそれぞれ違います。
シャンデリアの場面は、劇団四季の演出が豪華ですね!シャンデリアの上でひょっこり顔を出す怪人は恐怖です!!
宝塚版「ファントム」もシャンデリアの場面は登場しますが、劇団四季のような派手な演出ではありません。
★ファントムのキャラクターの違い
「ファントム」では、怪人の悲しい過去が描かれていて、生い立ちを知ることで「ファントム」の気持ちに感情移入がしやすいです。
「オペラ座の怪人」の怪人は、欲しいものを手に入れるために残酷なことをする存在として描かれています。
とにかく恐怖!最後の最後は「怪人」の寂しさが見えてきて救われる部分もあるので、ラストは美しくまとまっているかなと思います。
■【2020年雪組】ワンスアポンアタイムインアメリカ!登場人物とあらすじは?
まとめ
「ファントム」と「オペラ座の怪人」は、原作小説は同じですが作曲家・演出家が違います。
ストーリーや登場人物も違う部分もありますが、同じ部分もあります。
- 「ファントム」は、怪人の人間性を描いた作品
- 「オペラ座の怪人」は、怪人が起こす事件を中心にした作品
という風にまとめてみました!
それぞれ名作なのでどちらも観ておいて損はなし!私はどちらの作品も大好きです^^