2018年の雪組のショー「Gato Bonito!! ~ガート・ボニート、美しい猫のような男~」
「WOWOW」で放送があったので遅ればせながら観ました。
猫好きな私としては「猫」をテーマにしているので色々と期待をしていました。
雪組のショー「ガート・ボニート」の感想をまとめました。
目次
雪組「ガート・ボニート」を猫好きが観てみた感想
ガート・ボニートの基本情報
ショー・パッショナブル「Gato Bonito!! ~ガート・ボニート、美しい猫のような男~」
- 宝塚大劇場:2018年6月8日~7月9日、
- 東京宝塚劇場:2018年7月27日~9月2日
作・演出:藤井大介
ポルトガル語で“美しい猫”を意味する“Gato Bonito”。
クールで気まぐれな性質、気品溢れるしなやかな身のこなしなど、猫からイメージされる姿を望海風斗率いる個性豊かな雪組生達に重ね合わせ、バラエティ豊かな場面で構成する華やかでドラマティックなラテン・ショー。
宝塚歌劇ならではの、ゴージャスで熱い夢の世界をお楽しみ下さい。
出典:宝塚公式サイト
「猫」を期待しないほうがよかった^^;というのが率直な感想です。
個人的に「猫好き」だからという理由を抜いてもショーとして「良かった」と思う場面が多くなかったです。
たぶんですけど、藤井大介せんせいはそんなに猫好きじゃないと思いました。(あくまで個人の想像です)
公演時期は「夏」、ラテン・ショーにするのはわかるんですが、「猫」は後付けな感じがしました。
ショーのタイトルにあるのに「猫」を忘れないと、ショーに集中できない内容でした^^;
なのに主題歌で「美しい猫のような~♪」と歌うので、「どこが?」とツッコミを入れたくなるという悪循環が続きました。
「猫」を抜きにショーとして観てみても、90年代の藤井大介せんせいの昔の作品を観ている感覚が何度も襲ってきて新鮮味はあまり感じられませんでした^^;
「ラインダンス」をショーが始まってけっこう前の段階に持ってきていたんですが、「バッディ」を観てからは「ショーの定番」の順番について驚かなくなったので、これも新鮮味がなかったです。
【良かったと思った場面】
・「黒ネコのタンゴ」の場面
客席から登場した望海風斗さんと、銀橋に真彩希帆さん、朝美絢さん、永久輝せあさんが登場したシーン。
「猫」の歌の中でも聴いたことがある人が多い「黒ネコのタンゴ」をユーモアたっぷりのトークを織り交ぜながら歌ってくれました^^
客席降りは盛り上がるので、ショーの1場面でもあると嬉しいものです♪
・歌とダンス
雪組は歌の上手い生徒さんが多いので場面ごとに歌い手が違っていてよかったです^^
「猫」をイメージしたしなやかな体の動きは素敵でした!
・フィナーレの男役群舞
最初に中折れ帽子をかぶっていたので、このまま踊ると顔が見にくい、、と思っていたら途中で帽子を脱いでくれました。
遠くから観ていると「帽子」はスターさんの顔がさらに見にくくなるのでこれは嬉しかったです^^
>>宝塚雪組「ワンスアポンアタイムインアメリカ」観劇レポと感想!フィナーレや演出の見どころまとめ
「ガート・ボニート」ショーの中で気になったところ
気になったところ
〈衣装〉
・猫耳としっぽ、ミニ・スカートの衣装は「美しい猫」とは思えず^^;
「美しい猫」とは望海風斗さんのみの位置づけにしているのかもですが、娘役さんの衣装はかわいいだけで「コスプレ感」がありました。
・男役スターを女性として登場させる場面の衣装は「猫」には見えず^^;
彩風咲奈さん、彩凪翔さん、朝美絢さん、永久輝せあさんが体のラインが美しく見えるボディスーツを着ていましたが、腰のまわりにはナイアガラの滝のような羽根があしらってありました。
振り付けはしなやかで猫の動きをしていましたが、この衣装で「猫」の表現をするのは見ていて矛盾を感じました。
・ヒョウ柄の衣装。「ベンガル」はヒョウ柄の猫ですが、ショーの1場面(幕前の場面)のみで「ベンガル」について伝わらないんじゃないかなと。
・プロローグとフィナーレの衣装では「首輪」に見えるものを身に付けていましたが、「猫」ってそんなイメージなの?と猫についての想像力のなさにガッカリしました。
「美しい猫」とは飼い猫?「飼い猫」の表現としても残念でした。
・衣装の色分け
遠くのお客さんにわかりにくい衣装のような気がしました。
プロローグから望海風斗さんと真彩希帆さんの衣装の色が雪組全キャストとかぶっていました。
「トップスターここにいます!」というわかりやすさがあると親切かなと思いました。
〈歌〉
・「アビシニアン」「シンガプーラ」など猫種を歌詞にしていましたが、イメージしにくい猫の種類ばかりでした。
猫の種類でイメージしやすいものは他にもある気がするんですが、
たとえば「国」の名前が付いている「アメリカンショートヘア」や「マンチカン」など。
なんでこの猫の種類なのか疑問でした。
猫好きをなめるなよ!という怒りも少々湧いてきました(苦笑)
ちなみに「アビシニアン」はエジプト原産の猫、「シンガプーラ」は世界最小の猫。
・猫の表現に限界があるから「歌」に頼ったのかも、と思わずにはいられない「猫」置いてけぼりの「ラテンショー」でした。
・「コパカバーナ」「エル・クンバンチェロ」などラテンショーの定番曲は良かったです^^
だけど「猫」関係なくない?とやっぱり思いました^^;
〈場面転換〉
・銀橋にトップスター二人を残しがち。
幕前の場面も多くて、ステージの広さを感じられないように思いました。
まとめ
ショーのタイトルと内容がズレていると気になってしまうので、こんな感想となりました。
おそらく藤井大介せんせいはそんなに猫好きじゃないと思います。と、何度も思ってしまうくらい猫好きには響かない「猫」をタイトルにしたショーでした。
猫の種類と国をセットにしてワールドワイドな場面を作っても良かったし、猫の毛色(白、黒、三毛、など)とか、猫の性格とか、色々と表現ができたのに、、、と素人ながら思いました。
結論としては「猫」をテーマにしなくてもよかったと感じました。ラテンショーの中に「猫」の場面を1つ作るとかで良かったと思いました。